ウィスキーの小ネタ1
カラメルによる色付け
多くのウィスキー・メーカーは瓶詰めの前にカラメル色素でウィスキーに色を付けている。これは、ふたつの樽の熟成が厳密には同じにならないからだという。
あるウィスキー10年ものの樽からでたウィスキーと、もうひとつのウィスキー10年ものの樽からでたウィスキーと同じ色にはならない、だからやむを得ないというのが、ウィスキー業者の言い分である。
消費者を混乱させないために、どのウィスキーの瓶もまったく同じに見えるようにカラメル色素が用いられているというわけである。
その反面、色を付けることは、ウィスキーの色が濃いほど古くて味がいいというよくある誤解を助長することにもなる。
濾過の良しあし
瓶詰の前にウィスキーをフィルターに通し、ろ過することで樽の炭化成分が取り除かれる。同時に脂肪酸やエステルも取り除かれている。これらの物質は、飲むときに水や氷を加えるとウィスキーが曇った色に見える原因である。
濾過することで、見栄えをよくするためにウィスキーの微妙な風味を犠牲にしているのではないかとも言われている。